
delegate-claude
別の worktree で別の Claude Code インスタンスにタスクを委任する。現在のセッションをブロックせずに並列で作業を進めたいときに使用する。
別の Claude Code インスタンスにタスクを委任する
a wm new --prompt を使って、別の worktree で別の Claude Code インスタンスに処理を委任する。
最優先ルール
- ユーザーが明示的に delegate を指示した場合は、必ず delegate する: タスクの規模・複雑さ・難易度に関わらず、ユーザーが
/delegate-claudeや「delegate して」と指示した場合は、自分の判断で「delegate 不要」と判断してはならない。ユーザーには delegate する意図がある。理由を推測せず、指示に従うこと - delegate 不要と判断して自分で作業を始めることは禁止: このスキルが発動した時点で、タスクの実行方法は delegate に確定している。「これは簡単だから自分でやろう」「PR 不要だから delegate しなくてよい」といった判断は一切してはならない
- 1 委任 = 1 PR の原則: 1 回の
a wm newで委任するタスクは 1 PR 分の作業に限定すること。「複数フェーズを一括で」「複数 PR を順次作成」のような複数 PR をまとめた委任は禁止。委任先は単一の Claude Code プロセスで作業するため、複数 PR を順に作る前提では設計しない。委任先がさらに/delegate-claudeで再委任することも想定しない。大きな計画やフェーズ分割されたタスクの場合は、委任元 (現在のセッション) が split-into-prs skill で 1 PR 単位に分割し、最初の 1 PR だけを委任する。後続の PR は前の PR が merge / 確認された後に、改めて委任元から別途委任する
絶対禁止事項
- ユーザーが指定したリポジトリを勝手に変更しない: ユーザーが委任先リポジトリを明示した場合、自分の判断で別のリポジトリに変更してはならない。ユーザーはどのリポジトリで修正すべきかを把握している。「こっちのリポジトリの方が適切では」と思っても、ユーザーの指定に従うこと
- 自分で実装作業をしない: このスキルが発動したら、ファイル編集・コード変更・調査を自分で行ってはならない。唯一の仕事はプロンプトを構成して
a wm newコマンドを実行すること - 委任前にファイルを編集しない: 「先に少し直してから委任しよう」は禁止。未コミットの変更がある状態で worktree を作ると、委任先にその変更が反映されない
- SendMessage で委任先に追加指示を送らない:
/delegate-claudeで起動したインスタンスは独立した tmux セッションの別プロセスであり、SendMessage は届かない - 委任後に完了をポーリングしない:
a wm newに完了通知の仕組みはないが、それを自作のポーリングで代替してはならない。委任が始まったことをユーザーに報告したら完了とする。委任は委任元セッションを解放するための手段であり、張り付いて見守る対象ではない
使い方
a wm new <branch-name> --agent --label "<title>" --prompt "<instructions>"
branch-name: 新しい環境用に作成するブランチ名--agent: 必須. 委任元 Claude Code セッションからの呼び出しであることを示す。プロンプトを<delegated-task>XML でラップし、ブランチ名・base ブランチ・ディレクトリ情報を自動注入する--label: 必須. セッションのタイトル。cc watchの TUI でセッション一覧に表示され、コンテキストスイッチ時に「このセッションで何をやっていたか」を素早く思い出すためのもの。以下のルールで生成すること:- 日本語 2-5 語
- 具体的な識別子 (PR 番号、ファイル名、機能名、エラー名など) を必ず含める
- 末尾に句読点を付けない
- 良い例: "PR #40 CI 修正", "セッション一覧 TUI 実装", "Renovate 設定デバッグ", "ラベル生成プロンプト改善"
- 悪い例: "バグ修正", "機能実装" (何の? がわからない)
--prompt: 新しい Claude Code インスタンスへの指示
オプション
--from <ref>: ベースとなる ref を指定 (デフォルト: main ブランチ)- 例:
a wm new feature-x --agent --label "..." --from origin/develop --prompt "..." - Renovate の PR をテストする場合:
a wm new test-upgrade --agent --label "..." --from origin/renovate/some-branch --prompt "..."
- 例:
-R <path>/--repo <path>: 対象リポジトリのパスを指定。指定するとカレントディレクトリに関係なく、そのリポジトリ上で worktree を作成する- 例:
a wm new fix-api-timeout -R ~/ghq/github.com/fohte/other-repo --agent --label "..." --prompt "..."
- 例:
--skip-hooks: post-worktree-create hook をスキップする。hook 自体が壊れていて worktree 内で直す必要がある場合に使う
post-worktree-create hook 失敗時のリトライ
a wm new が Error: hook '...post-worktree-create' exited with status 1 で失敗した場合、worktree とブランチは自動でロールバックされる (新規作成ブランチは削除、既存ブランチを --force で上書きしたケースは元の tip に復元)。hook 内のツール (例: チェックアウトしたブランチの設定ファイルがパースエラーで処理できない) が失敗原因で、委任タスク自体とは無関係なことが多い。
リトライは同じコマンドに --skip-hooks を付けて再実行するだけでよい。委任先で conflict 解決などにより設定ファイルが正常化すれば、hook が参照するツールも再び使えるようになる。プロンプトにはこの背景 (--skip-hooks で作成したこと、設定ファイルが一時的に壊れている理由) を一言添えておくとよい。
worktree 削除自体が失敗した警告が出た場合のみ手動復旧が必要で、a wm delete <name> で残骸を削除してからリトライする。
複数タスクの一括委任
複数のタスクをまとめて委任する場合、Bash ツールを委任数だけ呼び分けず、1 回の bash 呼び出し内で for ループを使うこと。委任先ごとに Bash ツール呼び出しを分けるとツール許可プロンプトが委任数だけ発生し、途中 1 件の拒否で以降が止まる。1 つの bash にまとめれば許可は 1 回で済む。for ループは dispatch の手段であり、各イテレーションは依然として独立した 1 委任 = 1 PR なので「1 委任 = 1 PR の原則」とは衝突しない。
各委任先で --prompt の中身が異なる場合は、共通部分と差分を別ファイルに分けて cat で結合する。プロンプトを Bash 引数に直接埋め込むと引用符のエスケープが破綻しやすいため、ファイル経由で渡すこと。
プロンプトファイルは必ず mktemp -d で作った一意なディレクトリ配下に置く。 /tmp/delegate-1.md のような固定名は、過去セッションや並行セッションと衝突して別タスクのプロンプトを上書き / 読み込みする事故につながる。事前に 1 回だけ dir=$(mktemp -d -t delegate.XXXXXX) を実行し、以降の Write・cat はすべてその $dir 配下のパスを使う。
# 事前準備: 一意な作業ディレクトリを作り、その下に common.md と <task>.md を Write する
# dir=$(mktemp -d -t delegate.XXXXXX); echo "$dir"
# → 例: /var/folders/.../delegate.AbC123
# その後 Write tool で $dir/common.md, $dir/repo-a.md ... を作成
dir=/var/folders/.../delegate.AbC123 # 上で作成したパスをそのまま使う
for entry in "repo-a 123" "repo-b 456" "repo-c 789"; do
read repo num <<< "$entry"
a wm new <branch> -R ~/ghq/github.com/<org>/$repo \
--agent --label "<title> $repo#$num" \
--prompt "$(cat "$dir/common.md" "$dir/$repo.md")" \
&& echo "OK $repo#$num" || echo "FAIL $repo#$num" &
done
wait
末尾の & + wait で worktree 作成と Claude Code 起動を並列化する (委任数が多いほど効果が大きい)。wait の終了コードは最後に待ったジョブのものしか反映しないため、失敗特定のために各イテレーションで OK/FAIL のマーカーを必ず出力し、終了後に grep FAIL で再実行対象を抽出する。
例
# 現在のリポジトリ
a wm new feature-login --agent --label "メール認証ログイン実装" --prompt "メール/パスワード認証によるログイン機能を実装"
# 別のリポジトリ (-R オプション)
a wm new fix-api-timeout -R ~/ghq/github.com/fohte/other-repo --agent --label "API タイムアウト修正" --prompt "API のタイムアウト設定を修正"
実行すると:
- 指定したブランチで新しい git worktree を作成
- Neovim と Claude Code を含む新しい tmux ウィンドウを開く
- Claude Code にプロンプトを自動送信
委任時の注意事項
- 既存ブランチで作業する場合: 既存のリモートブランチ (例: follow-up PR のブランチ) にそのまま commit したい場合は、ブランチ名をそのまま
<branch-name>に指定する- 例:
a wm new follow-up-123-terraform/foo --agent --label "..." --prompt "..."
- 例:
- ブランチ名: 新規ブランチを作る場合、ブランチ名に
/を含めないこと。代わりにハイフンを使う (例:fix/login-bugではなくfix-login-bug)。ブランチにはfohte/がプレフィックスとして付くため、fix/...だとfohte/fix/...になり冗長 - 新しいインスタンスは独立した worktree で作業するため、現在の作業と競合しない
--from の判断ルール (重要)
--from はデフォルトで使わない。 以下の判断フローに従うこと:
- 委任するタスクは、現在のブランチの変更がないと作業できないか?
- いいえ →
--fromを指定しない (main ブランチベース) - はい →
--from <現在のブランチ>を指定する
- いいえ →
--from を使ってよいケース (現在のブランチの変更が前提として必要):
- 現在の PR に対する follow-up 修正
- 現在のブランチで追加したファイル/設定を前提とする追加作業
--from を使ってはいけないケース (独立した変更):
- CI の汎用的な修正 (trivy の無効化、linter 設定の変更など)
- 別の機能の追加・修正
- リポジトリ全体に影響する設定変更
- main にも存在するファイル (ドキュメント、設定ファイルなど) の修正で、修正内容が現在のブランチの新規コードに依存しない場合
- 自動生成された PR (依存関係更新など) で問題が発見されたが、修正内容自体が main 上でも適用できる場合
よくある誤判断:
- 「現在のブランチで同じファイルを編集した」という理由だけで
--fromが必要だと判断してはいけない。判断基準は「そのファイルを編集したかどうか」ではなく、「委任先が main ブランチ上で同じ修正を適用できるかどうか」。main にあるファイルに対する独立した修正であれば、たとえ現在のブランチでも同じファイルを触っていても--fromは不要 - 「ある PR で問題が見つかった」という理由だけで
--fromにその PR のブランチを指定してはいけない。PR は問題の発見契機にすぎない。修正がその PR の変更内容に依存しない限り main ベースで行う - merge 済みの PR/ブランチに対して
--fromを指定してはいけない。merge 済みということは変更が既に main に取り込まれているため、main ベースで作業すればその変更は含まれている。merge 済みかどうかが不明な場合は、gh pr viewやgit logで確認してから判断すること - commit 先 (branch-name) と base ref (
--from) を混同しない。既存ブランチに直接 commit したいだけならa wm new <既存ブランチ名>で足りる。--from origin/<同名ブランチ>の指定は冗長で判断ミスのシグナル
間違えて --from で現在のブランチを指定すると、関係のない変更が混入して別々の PR にできなくなる。
プロンプト構造 (必須)
委任先の Claude Code インスタンスは現在の会話の事前知識を持っていない。以下の構造を使って十分なコンテキストを含めること。
最重要: 「背景」セクションに最も力を入れて書く。 委任先が自律的に適切な判断を下せるかどうかは、背景の質で決まる。
## 背景
### 目的・モチベーション
[なぜこのタスクが必要か。何を実現したいか。ユーザーにとってどんな価値があるか]
### 問題の詳細 (バグ修正の場合)
[症状、再現手順、期待される動作と実際の動作の差分]
### 調査済みの内容
[すでに分かっていること。調査結果とその根拠 (ログ、コード箇所、ドキュメントなど)]
### 参考リンク
[関連する Issue / PR / ドキュメントの URL。親 Issue や親 PR がある場合は必ず含める]
## 現状
[現在のコードの状態。関連ファイルやアーキテクチャ。すでに決まっている設計判断]
## ゴール
[最終的に何が達成されていればよいか。成功条件]
`/commit` skill で commit し、`/create-pr` skill で PR を作成するところまで完了させること。
書き方のルール
- 背景を最も厚く書く: プロンプト全体の半分以上を背景に充てる。委任先が「なぜこの作業をするのか」を深く理解できるようにする
- ゴールだけ伝え、手順は指示しない: 「何を達成してほしいか」を書き、「どうやるか」は委任先に任せる。具体的な実装ステップや中間手順を指示しない
- 成果物の中身まで指示しない: 特に commit message や PR description に何を書くかは指示しないこと。委任先は
/commitや/create-prskill に従って書き方を判断する。プロンプトに「PR description に〇〇を書くこと」「△△を注記すること」と書くと、委任先は skill のルールより委任元の指示を優先してしまい、skill で禁止されている内容 (検討経緯、動作確認手順など) が PR description に混入する。伝えるべきはタスクの「ゴール」だけであり、「ゴールに付随する情報をどう記録するか」は委任先の skill に任せる - テンプレートの完了条件を勝手に変えない: ゴールセクション末尾の「
/commitskill で commit し、/create-prskill で PR を作成するところまで完了させること。」は固定テンプレートであり、省略・変更してはならない。「commit 不要」「PR 不要」「commit だけでよい」などの独自判断を加えることは禁止。ユーザーが明示的に指示した場合のみ変更してよい - commit/PR 作成の指示は必ず含める: ゴールセクションの末尾にテンプレートの一文 (「
/commitskill で commit し、/create-prskill で PR を作成するところまで完了させること。」) を必ず含めること。これは「手順の指示」ではなく「完了条件の定義」であり省略してはならない - 根拠を含める: 調査結果や判断には、その根拠 (ログ、コード箇所、エラーメッセージ、ドキュメント URL など) を添える
- リンクを貼る: Issue / PR / ドキュメントなど、参考にしたものは URL を貼る。特に親 Issue や関連 PR は必須
- パスは実在を確認する: プロンプトにファイルパスやディレクトリパスを含める場合、そのパスが委任先から実際にアクセスできることを事前に確認する。特に worktree 内で作業している場合、本体リポジトリのパスと worktree のパスは異なるため注意する。テンプレートやスキルの指示にあるパスをそのまま使わず、実際の cwd やファイルの所在を確認すること
良い例
a wm new fix-auth-timeout --agent --label "セッション TTL 設定反映修正" --prompt "## 背景
### 目的・モチベーション
セッションタイムアウトが短すぎてユーザーが頻繁に再ログインを強いられている。本来 30 分のはずが 5 分で切れる。
### 問題の詳細
- 症状: ログイン後、5 分間操作しないとセッションが切れて再ログインが必要になる
- 期待される動作: 30 分間操作がなくてもセッションが維持される
- 再現: ログイン後 5 分待つと 401 が返る
### 調査済みの内容
- src/auth/session.ts の SessionManager クラスで TTL を設定しているが、config/auth.json の timeout 値 (1800秒) が反映されていない
- Redis の TTL を確認したところ実際に 300 秒で設定されている (根拠: redis-cli TTL session:xxx の結果)
- 最近の JWT からセッション認証への移行 (PR #142) でデフォルト値のフォールバックが追加され、config の値を上書きしている可能性が高い
### 参考リンク
- Issue: https://github.com/example/repo/issues/210
- 関連 PR (認証移行): https://github.com/example/repo/pull/142
## 現状
- 認証は src/auth/session.ts の SessionManager クラスで処理
- セッション設定は config/auth.json に定義
- Redis をセッションストレージとして使用
## ゴール
セッションタイムアウトが config/auth.json の設定値 (30 分) どおりに動作する。"
悪い例
# NG: コンテキスト不足 - 新しいインスタンスは「そのバグ」が何か分からない
a wm new fix-bug --agent --label "バグ修正" --prompt "さっき話したバグを直して"
# NG: 手順を指示しすぎ - 委任先の自律性を奪う
a wm new fix-auth --agent --label "session.ts TTL 修正" --prompt "## タスク
1. src/auth/session.ts を開く
2. 42 行目の TTL を 300 から 1800 に変更
3. テストを追加
4. commit はしないこと"